教習所は車やバイクの免許を取るために学ぶだけではなく、様々な講習も行っています。免許は持っているけれど長い間ペーパードライバーだったりすると、急に仕事などで運転する必要が出てきたときなどは事故を起こす可能性はいつも運転する人よりも高くなります。また高齢化社会が進む日本では、道路交通法の規定により高齢者講習を受けなければならなくなっています。こういったニーズに応えてくれる教習所の講習について、その内容と料金の相場について詳しくご紹介します。
教習所で行っている講習の種類と内容
教習所によって違いはありますが、主に行われているのは以下の講習です。
ペーパードライバー講習
運転免許を取ってから運転をしておらず、ペーパードライバーになっている人を対象にした講習です。講習の種類には3つあり、指導者に希望する場所に来てもらう「出張型のペーパードライバー講習」、自動車教習所のコースで講習を受ける「自動車教習所の講習」、企業や団体向けの「安全運転研修」があります。安全運転研修については、指導者が出張するものと自動車教習所のコースで講習を受けるものとがあります。料金は出張も教習所でもほぼ同じで、1時間あたり6,000~7,000円程度の料金設定となっています。時間については希望に合わせてもらえますが、他の教習生がいる場合は日を分けて受けなければならないこともあります。ただし卒業生でない場合や卒業から年数が経っている場合、教習料金とは別途に入学金が必要です。
ペーパーライダー講習
二輪車のペーパードライバー向けの講習です。二輪車の教習を行っている教習所で受けることができます。ペーパードライバー講習より講習時間が短くなっているため、金額は1時間あたり5,000~6,000円程度の設定となっています。ただしこちらも入学金が必要となります。
高齢者講習
道路交通法の規定により、70歳以上の方に義務づけられている講習です。運転免許証の更新期間満了時(誕生日の1ヶ月後)に70歳以上の場合、講習を受けないと免許の更新ができません。また更新期間満了時に75歳以上になる場合は、講習の前に認知機能検査を受けなければならないことになっています。講習の金額は決まっており、座学・運転適性検査・実車で2時間の場合は5,100円、3時間の場合は7,950円、認知機能検査は750円です。
限定解除講習
オートマ限定を解除し、マニュアル車も運転できるように審査を受ける講習です。この場合の限定解除はAT限定免許だけでなく、中型自動車免許8トン限定や、大型特殊自動車免許カタピラ車限定、普通自動二輪免許小型限定など、「運転における限定」が免許に表記されているもの全てが含まれます。講習は最低4時間必要で、講習の料金に加えて入学金(入校金)が加算されますので、5万円~8万円程度かかります。
原付講習
原付免許をとる場合には講習を受ける必要があります。以前は運転免許試験場で行われていましたが、現在は認定された教習所で実施されています。講習には基本操作や走行方法についての指導、運転に関する知識や安全運転の指導など座学が含まれます。時間は3時間と定められています。原付講習の金額も一律で決まっており、4,500円です。
企業安全運転講習
車を運転する必要のある会社や団体で、新入社員に向けた研修や会社内での定期的な安全運転研修を実施する場合に教習所で受けることができる講習です。安全運転に関する座学や、ドライビングシミュレーターを使った指導、教習所内のコースを使った運転技能の指導、路上での運転指導など、いくつかのプランを組み合わせて行います。料金は1人あたり3万円程度ですが、受講する人数によって違いがあります。また教習所によっては会社で使っている車両を持ち込んで実際に運転指導をするといったことも可能です。